道営・ばんえい・JRA 北海道競馬はしご旅

北海道競馬はしご旅 10ページ

 今回の競馬場はしごには、最後の最後に非常に後味の悪い結末が待っていました。まあ、いつまでも(結果を)引きずっていても仕方がないので、気を取り直して、帰りの北斗星乗車までは函館観光を楽しむことにします。

摩周丸

 函館駅に戻ると、コインロッカーに空きが出ていたので、400円という利用料金は気に入りませんでしたが、荷物を預けて身軽になりました。

 まずやって来たのは、函館駅から歩いて5分ほどの所にある、青函連絡船記念館摩周丸です。入場料は大人500円となっていますが、市電一日乗車券を持参すると団体料金と同じ400円で入場することができました。

グリーン席

 船内には連絡船として運航されていた当時の設備や、各種資料等が展示されています。

 画像のシートはグリーン席として使われていたもので、実際にリクライニングさせて座ってみることもできます。ご覧の通りかなりの角度まで倒すことができ、レッグレストも備わるので、仮眠もとりやすかったのではないかと感じました。

汽笛

 操舵室も就航当時そのままの状態を見学することができます。ちなみに、画像左側に見える赤いボタンを押すと、汽笛が鳴らす事ができるのですが、実際に鳴らしてみると本気のボリュームで港に汽笛が鳴り響いたのには驚きました。

デッキからの眺め

 甲板に出ると、函館の風景を望むことができます。函館山からの景色が有名ですが、船から見る景色というのも中々のものでした。

函館市電

 摩周丸を後にして、函館駅に戻って来ました。続いては函館駅前電停から谷地頭行きの市電に乗り込みます。

谷地頭温泉

 終点の谷地頭で下車し、歩いて5分ほどで谷地頭温泉に到着しました。こちらでこの旅唯一の温泉を楽しむことにします。

 谷地頭温泉は市営の施設で、浴場はやや古めの公衆浴場といった風情でした。また、かなりお湯が熱めなので、熱い湯が苦手な方にはちょっとつらいかな、と思われます。

寝台指定券

 谷地頭温泉でのんびりした後、市電で再び函館駅へと戻り、ダメ元で帰りの北斗星のB個室ソロにキャンセルが出ていないかを問い合わせてみる事に。すると、「1席だけ空きがあります」との答えが返って来たので、すかさず変更してもらいました。

 人気列車の指定席・寝台に直前になってキャンセルが出る事は結構あるようなので、諦めずに問い合わせをするのが重要だと改めて実感しました。

函館山ロープウェイ

 摩周丸を見学し、温泉に浸かり、さらには思いがけず個室を確保できた事で、降着の件でがっかりとなった気分も大分晴れてきました。

 続いては、函館観光の定番中の定番と言える、函館山からの夜景を見るべく、ロープウェー乗り場へとやって来ました。こちらでも市電一日乗車券の特典を利用できるので、窓口で提示して往復乗車券(通常1,160円→割引後1,050円)を購入しました。

 週末という事もあるのか、乗り場は多くの観光客で溢れかえっていました。

人だかり

 山頂に到着し展望台に出ると、そこにはご覧のような光景が広がっていました。人気の観光スポットとは言え、ここまでのカオスぶりを目にする機会は、これまで中々無かったように思います(そう言えば、バッキンガム宮殿も大概な状況やったなあ、と思い出しました)。

函館の夜景

 しばらく順番待ちをした後、ようやく函館の夜景を目の当たりにする事ができました。世界三大夜景の一つに数えられる事があるのも納得の、非常に美しい夜景です。その美しさを写真に残すのは難しそうだったので、せめてこの目には焼き付けようと、しばらくの間夜景を眺めていました。

 やがて満足したので、展望台を後にしてロープウェイで下山しました。ロープウェイ乗り場からは急坂を下って十字街電停に向かい、そこから市電で函館駅へと戻ります。

函館駅 21:48発 JR北海道・東日本 寝台特急北斗星 上野行
上野駅 翌9:41着
函館駅

 いよいよ北海道を後にする時が近づいてきました。食料等を調達してからホームへと向かいます。

北斗星上野行

 重連の青いディーゼル機関車を先頭に、北斗星が入線して来ました。ここから約12時間をかけて上野へと向かいます。

5号車乗車口

 5号車B寝台個室ソロの乗車口。ソロを利用するのは1年ほど前に「はやぶさ」で利用して以来なので、ワクワクしながらの乗車です。

夕食

 北斗星は函館を出発し、しばらくして検札を受けた後、遅めの夕食タイムに入ります。安物のワインとビールをコンビニで購入し、アテとしてホタテの塩辛を用意しました。

 そして、メインは函館名物ラッキーピエロの「チャイニーズチキンバーガー」です。久しぶりにいただいたチャイニーズチキンバーガーは、相変わらずのウマさでした。次に函館を訪れる際にも、これだけは外せない1品だと思います。

 やがて列車は青函トンネルへ。本州上陸まで起きていようと思っていたのですが、ワインで結構酔いが回り、海底にいる内に沈没してしまいました。


 ワインのお陰で、列車内でとは思えないほどの熟睡を得る事ができ、車内のおはよう放送もとっくに終わった頃にようやく目覚めました。行きと違い、定刻通りに運行された北斗星は9:41に上野駅に到着。「ぐるり北海道フリーきっぷ」の使用も終了しました。

 今回の旅程をもし正規運賃(都区内~札幌間は往復運賃適用)で辿れば69,050円もかかる事になり、フリーきっぷとの差額は33,350円にもなります。個人的に大阪近辺では購入できないのが難点ですが、とてもおトクな切符なので、JR東日本&北海道にはこれからもずっと販売を継続していただければと思います。(追記:先述の通り、残念ながら販売終了となってしまいました。)

 馬券的には残念な結果に終わったこの競馬場はしご旅ですが、寝台列車や観光もたっぷりと楽しめましたし、何より「行きたい時に旭川競馬場は無し」になる前に行く事ができて良かったな、と思うのでした。

ツイート

北海道競馬はしご旅(全10ページ)

inserted by FC2 system