競馬場へのアクセス
香港MTR東鉄線の支線に競馬場アクセス専用の馬場駅があり、競馬開催日には東鉄線運行列車の一部が馬場駅経由となります。馬場駅経由の列車は、駅ホームの行先案内電光掲示板で「經馬場」「via Racecourse」と表示されますので、間違いのないように乗り込みましょう。(管理人は馬場駅を経由しない列車に、同行者を巻き添えにした上で自信満々で乗り込み、沙田駅からの一駅にとんでもなく時間をかけてしまうという事をやらかしてしまいました。)
馬場駅の一つお隣、沙田駅のホーム。馬場駅経由の列車は、ホームの電光掲示板で「○○(行先)經馬場」と表示されます。
最寄交通機関 |
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場内・席情報
馬場駅から直結した通路を渡ると駅の改札があり、抜けるとすぐに競馬場の入場口となっています。競馬場への入場料は10香港ドル、交通系ICカードのオクトパスカードでの支払いも可能です。
入場口には「會員及來賓」と表示された窓口があり、外国人はここでパスポートを提示すると、グランドスタンド1の会員用エリア(Members Betting Hall)に入場できるツーリストバッジを購入できます。ツーリストバッジの価格は、通常開催日が130香港ドル、香港国際競走デーにクイーンエリザベス二世カップおよび香港ダービー開催日が190ドルとなっています。せっかく日本から訪れるのであれば、購入して良いのではないかと思います。
場内はゴール側のグランドスタンド1、4コーナー側のグランドスタンド2の2つのスタンドと、大屋根および観覧席が印象的なパドックで構成されており、入場料のみで使用できるエリアの雰囲気は、日本の競馬場とさほど変わらないものに感じられました。屋外一般席が大量に用意されているので、天気の悪くない日であれば、一日中競馬を満喫できるのではないかと思われます。
一方、バリエーション豊かな有料席も用意されており、探訪時に利用したJun Hui Ting等の食事付きの席をはじめ、インターネットでの予約、購入が可能になっています。なお、Jun Hui Tingに入場の際に発行されたバッジは、ツーリストバッジとほぼ同じ内容のものでした。つまり、指定席を購入している場合は指定席によっては、ツーリストバッジを購入しなくても、会員用エリアに入場できるのではないかと思われます。(Jun Hui Ting入場の際にもらったバッジを付けておけば、会員用エリアに入場できました。)
會員及來賓窓口。こちらでパスポートを提示すると、ツーリストバッジを購入する事ができます。
左がJun Hui Tingで発行されたゲストバッジで、右がツーリストバッジ。ツーリスト用の表記があるかどうか以外には大きな違いはありません。裏面はさらに両者に違いがなく、唯一の違いは価格表記(ゲストバッジが60ドル、ツーリストバッジが190ドル)のみです。
席種 | 備考 |
各種有料席 | 食事付きの席種が豊富で、開催日によって価格や内容が大きく変動するようです。詳細は下記関連ページをご確認下さい。 |
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Jun Hui Ting(駿薈廳) | 探訪した際に利用したグランドスタンド2の6階にあるビュフェスタイルの食事付き指定席。レース観戦は屋外の専用テラスで行います。ビュフェは香港式と国際式の二種類があるようですが、利用したクイーンエリザベス二世カップ当日は、国際式のみでの営業となっていました。 |
ツーリストバッジ | パスポート提示で購入可能な、会員用エリアに入場できる通行章。会員用エリア(Members Betting Hall)には自由席が用意されていますが、数に限りがあるので、確保には早めの来場が必要ではないかと思われます。 |
一般席 | スタンドには大量のベンチ席が用意されているほか、スタンド前のエリアにもテーブル付きの席が用意されています。 |
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ギャラリー
スタンド
奥のグランドスタンド1、手前のグランドスタンド2の二つのスタンドで構成されています。
パドック
大屋根に覆われ、雨の日でも濡れずに観覧できるパドック。観覧エリアには椅子も用意されており、大型ビジョンではレースの模様も放映されるため、ここで観戦している人も多く見られます。
スタンド前の一般席
スタンド前には、テーブルを備えた一般席が用意されています。
ダイヤモンドビジョン
横幅70.4メートルの大型ビジョンでは、マルチ画面でレース映像やオッズ情報などを提供しています。このビジョンに加え、4コーナー寄りにもう一つ、大型ビジョンがあります。
エリアゲート
一般エリアと会員エリアの間には、係員常駐のゲートがあります。
ロッカー
会員用正門を入り、エスカレータを上がった脇あたりには、無料で使えるロッカーが用意されており、それなりの量の荷物を持って来場しても、ここを利用すれば身軽に動けます。
両替窓口
会員用エリア内にある両替窓口。道中で一番レートの良かったのがこの窓口でした。(競馬場>マカオのカジノ>空港>街中といった順でした。)
会員用エリア内
会員用エリア内には自由席が用意されていますが、G1開催だったこの日は、既に満席となっていました(空いているように見える席も場所取りされています)。開催日にもよるでしょうが、確保には早めの来場が必要かと思われます。
Jun Hui Ting(駿薈廳)
ビュフェスタイルの食事付き指定席エリアのJun Hui Ting。グランドスタンド2の6階4コーナー寄りに位置します。受付で予約内容をプリントアウトしたものを見せると、会員用エリア入場用のバッジを渡された上で、係が指定のテーブルまで案内してくれました。
観戦テラス
Jun Hui Tingをはじめ6階エリアの利用客は、こちらの屋外席でレースを観戦する形になります。
自動発券機
場内の各所には、馬券の自動発券機が設置されています。あらかじめ窓口で現金と交換したバウチャーと投票用マークシートを使用して、馬券が購入できます。誰でもキャッシュレス投票のできる便利な機械ですが、マークシートを読み取ってくれなかったり、たまに詰まったりするのがやや難点。
直線走路
4コーナーの奥に向かって、1000m直線コースの走路が一直線に伸びています。
ゴール板
クイーンエリザベス二世カップ仕様のゴール板。
表彰式
レースの表彰式にはパドックが使用されていました。大屋根やセレモニーが行われるといった点で、阪神競馬場のパドックに近い雰囲気を感じられます。
まねき馬
まねき猫ならぬまねき馬。カード付きのお菓子を思い出させます。
食べ物・グルメ情報
場内には、MEZZA ONE(好賞食)というフードコートがあり、日本でもおなじみのファストフードショップ等が営業を行っていますので、食事に困るといったことは無いかと思います。一方、上でも触れている通り、食事付きの指定席も多数用意されているので、日本ではダイヤモンドターン等を除いてあまり体験のできない、食事を楽しみながら優雅に競馬観戦、というのを体験してみるのもオススメです。
探訪時に利用したJun Hui Tingは、クイーンエリザベス二世カップ開催日ということで、国際式のビュフェのみ選択可能でお値段は810香港ドル(自分はありがたい事にご馳走になってしまい、感謝しきりでございます)。ビールとオレンジジュースが無料だったようで(追加料金を払う事がなかったので、おそらく)、係が頻繁におかわりを尋ねてきてくれました。料理の種類も豊富で、食事をするだけでも満足できる内容でしたが、提供時間の終了がかなり早かったことだけが、少々残念な所です。(まあ、自分はデザートのケーキにアイスクリームまでキッチリといただきましたが。。。)
ビュフェのお料理
ダイヤモンドターンを思い起こさせる、ビュフェスタイルの指定席。ただ、お料理のレベルは、こちらの方が大分上のように思えました(分割皿がある点ではダイヤモンドターンの方が便利)。ビールも好きなだけ飲めてしまうという、恐ろしいスタイル。
ローストビーフ
シェフが切り分けてくれるスタイルのローストビーフ。分厚く切られたお肉は食べ応えもたっぷり。
MEZZA ONE(好賞食)
グランドスタンド2にあるフードコートMEZZA ONE。ケンタッキーフライドチキンにマクドナルドといった、おなじみの名前も見られます。
雑感
国際競走が行われる事から、香港に二つある競馬場の内でも中心的な存在である沙田競馬場です。各国際競走には日本からも多くの馬が参戦する事もあり、日本の競馬ファンにとってもお馴染みの競馬場と言えます。
海外の競馬場を訪れたのは、イギリスのエプソム競馬場に続き2場目となりましたが、アジア圏の競馬場ということもあり、日本の競馬場に近い空気が感じられました。香港の街中では、日本とは違った独特の匂いを感じていたのですが、こと競馬場内に関しては、日本と同じ匂いを感じたのが印象に残っています。
LCC路線の充実に伴い、国内を旅するのとあまり変わらない感覚で香港を訪れる事ができるようになっています。チャージ残がそこそこあるオクトパスカードに、両替しなかった香港ドルが手元に残っていますので、また機会を作って香港の競馬場を訪れてみようと思っています。
オフィシャルプログラム
左のオフィシャルプログラムは15香港ドル。場内の自動販売機で購入しました。結構早い段階で完売していたので、見つけた時に買っておいて正解でした。ちなみに右は、Jun Hui Tingで配布していたクイーンエリザベス二世カップ特集の冊子です。
日本馬の単勝馬券
ラブリーデイ、サトノクラウンにヌーヴォレコルトと、三頭の日本馬が参戦した2016年のクイーンエリザベス二世カップ。記念に単勝馬券を10ドルずつ購入しましたが、日本と違って馬名もレース名も記載されないのは少々味気無い所です。
4着に終わったラブリーデイ
期待された三頭の日本馬でしたが、結果はラブリーデイの4着が最高でした。かなりの雨量によって悪化した馬場の影響もあったかと思われます。日本馬が勝つ所を見に行った面も大きかったので、この結果は残念でした。
勝ち馬ウェルテルとボウマン騎手
日本馬を始め、海外から参戦した強敵を蹴散らし、二着馬に4馬身半の差をつけて圧勝した香港ダービー馬ウェルテル。鞍上のボウマン騎手は短期免許で来日する等、日本でもお馴染みのトップジョッキーです。
沙田競馬場 最終探訪日:16.4.24 ページ更新日:16.5.10