帯広競馬場
競馬場へのアクセス
遠方からの人間にとっては、JRで帯広駅まで行き、そこからバスを利用するのが一般的でしょうか。往路に関しては、バスは無料バスではなく普通の路線バスで、所要時間は約10分、料金は190円となっています。運行本数はそれほど多くないので、事前に調べておいたほうが良いでしょう。復路に関しては、メインレースと最終レース終了後にそれぞれ1本ずつ、帯広駅前行きの無料シャトルバスが運行されていました(メインレース後のバスを利用すれば、札幌行き最終の「スーパーおおぞら」にもきっちりと間に合います)。
帯広駅~競馬場間は、徒歩での行き来も出来なくはありません。初めて探訪した際、道に迷って競馬場から駅まで1時間弱もかかってしまいましたが、二回目の探訪でリベンジの為に駅から競馬場まで歩いてみたところ、所要時間は20分程度で、お昼に駅周辺で名物の豚丼をいただいた後、腹ごなしをするのにちょうど良い距離となっていることが判明(?)しました。
所在地 | 帯広市西13条南9丁目 |
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最寄交通機関 |
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場内・席情報
普通の競馬場を見慣れている管理人にとって、走路が直線のみで、しかもその途中に二つの障害がそびえる風景は新鮮なものがありました。しかし、スタンドの中に目を向けてみると、そこには他の地方競馬場と変わらない雰囲気が漂っています。行われている競馬の種類は違っても、ギャンブル場であるというところは同じということですね。
一方、場内には観光客とおぼしき方々の姿も多く見受けられました。インフォメーションカウンターやお土産コーナー等の設置、外装・内装の変更により明るい雰囲気に生まれ変わっており、特に、案内看板の配色を変えただけでガラッと雰囲気が変わっていたのには驚かされました。これらの改善や、PR活動が観光客の誘致に結びついているように感じられます。
07年度より夏季のナイター開催も開始され、それに伴いスタンド3階に有料エリアのプレミアムラウンジが新設されました。ラウンジ入口の受付で利用料1,000円を支払い、入場証とビールチケット、グッズとの交換などの「選べるサービス」用のチケットをいただき、ラウンジに入場します。以下、プレミアムラウンジを利用してみて感じた「良い点」と「悪い点」をいくつか挙げてみます。
(12年度より料金が500円へと値下げされた一方、サービスチケットが廃止されている模様です。)
- 良い点
- 高い所にあるので、当然眺めが良い。
- 空いているので(いつもそうとは限りませんが)ソファなどでのんびり寛ぐことができる(ずっと寝転がってる人も何人かいました)。
- コンセントが使えるので、特に私のように旅の途中に訪れる人間には、各種充電などに重宝する。
- インターネット回線が使える(有線)。
- ビールチケット1枚+「選べるサービス」チケット2枚で350ml缶ビール2本と交換でき、場内販売価格(1本300円)から見ると、ラウンジ入場料は実質400円(08年6月当時。缶ビール1本+「競馬ブック(500円)」に交換すれば、実質200円!)。
- 缶ビールはプラ製のビアカップと一緒に持ってきてくれる。
- プレミアムラウンジ特製弁当を注文できる(後述)。
- 暗くなってくると、レース時には窓ガラスへの映り込みを抑える為に、ラウンジ内の照明を減灯する配慮が見られる。
- 入場証をぶら下げて場内を歩くと、なんとなく優越感に浸ることができる。
- トイレがきれい(これ重要!)。
- 悪い点
- 3階まで上る手段が階段のみ。
- ゴールからは遠いので、テラスで観戦していても、ゴール前の攻防をモニターで見る為に室内に戻らなければならない。
- ばんえい競馬観戦の醍醐味は、何と言っても、馬券片手に馬と一緒に走りながら声援を送ることですが(断言)、ラウンジでその醍醐味を味わうことはできない(当然)。
- 入場証が要返却なことについては、入場時に知らせた方が良いかと。帰る際にこちらから聞いたために判ったものの、聞いていなければ気付かずに持って帰っていたかも。
プレミアムラウンジの様子。場内の他の場所とは全く異なった雰囲気が漂う空間となっています。
暗くなってくると、レース時には窓ガラスへの映り込みを抑える為に、ラウンジ内の照明が減灯されます。
屋外のテラスにはテーブルや椅子が用意されています。
いろいろと挙げてみましたが、プレミアムラウンジにはおおむね満足でした。特に遠方からわざわざ探訪する際には、とりあえず利用してみて損はないのではないかと思います。
前述のように、実質の利用料金を考えるとおトク感のあるプレミアムラウンジですが、管理人が探訪したのが金曜日だったせいもあるのか、利用客は少なくやや寂しい状況でした。来場が少々遅くても満席で入場できない、ということはあまり無いかとも思えましたが、その後9月の連休中に訪れた際には、きっちりと満席になっていました。事前に電話予約ができるそうなので(競馬場の電話番号は公式ホームページでご確認下さい)、混雑が予想される日や、入場を確約しておきたい場合は予約するのも良いかと思います。管理人が探訪した際にも、予約札が貼られた席がいくつか見られました。
席種 | 価格 | 備考 |
プレミアムラウンジ | 500円 (入場料別) |
スタンド3階。自由席制で屋内のラウンジ・屋外のテラスを利用する事ができます。有線LANによるインターネット接続利用可能。 |
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一般席 | スタンドには屋外観覧席が用意されています。 |
ギャラリー
食べ物・グルメ情報
場内には以前からの売店のほか、たこ焼きや焼き鳥などを売る屋台が数軒、それに「きずな」というカフェコーナーがあります。帯広名物「豚丼」を販売しているお店もあり、場内でいただくか街中の専門店でいただくか迷うところです(とは言っても、やっぱり折角なので専門店の豚丼を味わいたいところでしょうか)。生ビールはやや小さめのサイズで400円となっており、北海道限定「サッポロクラシック」が提供されています。
前述のように、プレミアムラウンジ利用者は入場時に特製弁当を注文することができます。「十勝野弁当」は雅(2,000円)・華(1,600円)・柏(1,200円)の三種類があり、管理人は日本人らしく真ん中の「華」を注文してみました。注文時に18時、19時のいずれかの配達時間を選ぶことができ、時間になるとコンシェルジュが席まで届けてくれます。
「十勝野弁当・華」は十勝産の食材をふんだんに使用した、バラエティ豊かなメニューとなっており、特にビーフシチュー(十勝産牛肉使用かな?)はボリュームもたっぷりで、とろけるような味わいが大変美味でございました。値は少々張りますが、競馬を観戦しながら優雅な気分で食事をすることができ、ちょっと贅沢をしてみるのもいいのではないかと思います。
十勝野弁当・華
十勝産の食材をふんだんに使用した、バラエティ豊かなメニューとなっており、特にビーフシチュー(十勝産牛肉使用かな?)はボリュームもたっぷりで、とろけるような味わいが大変美味でございました。
カレーラーメン
1階食堂のカレーラーメン。ラーメンにカレーのかかった見た目は少しアレですが、食べる前にはかき混ぜるので問題ありません。麺とカレー風味の相性も良く、寒い日には特においしい一品だと思います。
関連動画
上にも記しました通り、ばんえい競馬の醍醐味と言えば、馬と一緒に走りながら(というより歩きながら)観戦できるということでしょう。ばん馬の力強さや騎手の掛け声の迫力等を間近で感じることができ、現地観戦の楽しさという点で言えば日本で一・二を争う競馬場と言えます。
ファンファーレ演奏は2012年ばんえい記念開催日のものです。ばんえい記念恒例となったダブルファンファーレ、そしてもちろん積載重量1トンの迫力を体感でき、現地に行って良かったと心から思える一日でした。
雑感
ばんえい十勝こと帯広競馬場です。旭川、北見、岩見沢の撤退により、少々大げさな言い方をすると「世界でばんえい競馬が開催される唯一の競馬場」ということになります。07年より経営体制が大きく変わり、それに伴い様々な施策が講じられています。一度廃止の瀬戸際にまで追い込まれた状況から、今後どのような展開が見られるのかが注目されます。
前述のように、場内には観光客とおぼしき方々の姿も多く見られました。馬券の売上にはそれほど貢献してくれそうもないように感じられなくもないですが、逆に、観光資源として生き残っていける可能性のある唯一の競馬場ではないかとも思われます。
個人的にはずっと、三連勝式が導入されれば馬券的妙味が増えて楽しめるのにな、と思っていましたが、いよいよ11年8月より三連勝式が導入されることが発表されました。比較的手堅い決着が多いように感じられ(そうでもないか)、予想紙の印通りに買っていれば大きく損をすることはあまりなく、的中の喜びを味わうことも結構できますが(こういった面でも観光客向きかと)、逆に大きく張らない限り大きく儲かることもあまりないので、少額で夢を見ることのできる三連勝式という選択肢があるのはおおいに歓迎ですし、「一発逆転ライブショー」の醍醐味も三着争いにまで拡がることでしょう。
帯広競馬場 | |
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主催者 | 帯広市 |
公式ウェブサイト | http://www.banei-keiba.or.jp/ |
帯広競馬場 最終探訪日:12.3.25 ページ更新日:12.5.20